- 歌の意味
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あなたに逢わずに久しい時から織っている機の白い衣は、垢がつくほどになってしまった。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2028
詞書は前の歌に続き「七夕」
彦星に逢えないまま長い間織り続けてきた白い衣が、垢がつくほどになってしまったと詠んだ織女の歌である。前歌で彦星が布は織り上がったかと問いかけたのに答えるように、織り続けるうちに布が汚れるほどの長い時が過ぎたことを訴えている。二首は彦星の問いと織女の答えのように対応している。
作者の柿本人麻呂は飛鳥時代、持統朝から文武朝にかけて活躍した宮廷歌人である。この歌は左注によって「柿本人麻呂歌集」に出ると記される歌で、人麻呂自身の作か、人麻呂が書き留めた他人の歌かは定かでない。
初句「君に逢はず」は字余りの句で、あなたに逢わずにの意である。
二句「久しき時ゆ」の「ゆ」は起点を表し、長い時からの意である。
三句「織る服の」は織っている機のの意である。
四句「白栲衣」は白い布の衣の意である。前歌の「白栲」を受けている。
結句「垢付くまでに」は垢がつくほどにの意である。逢えない時の長さを示して言いさす形で結ぶ。
はた:機。機で織った布
あか:垢。汚れ
- 作者
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柿本人麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我がためと織女のそのやどに 織る白栲は織りてけむかも
- 次の歌
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天の川楫の音聞こゆ彦星と 織女と今夜逢ふらしも