- 歌の意味
- 一年分の恋しさを今夜すっかり晴らして、明日からはまたいつものように、私は恋い続けるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2037
詞書は前の歌に続き「七夕」
一年分の恋しさを今夜の逢瀬で尽くしても、明日からはまたいつものように恋い続けることになるのだろうかと嘆く歌である。逢瀬の喜びのただ中にあって、明日からの別れの日々を思う切なさが表れている。今夜と明日から、一夜と一年という時間の対比が、二星の恋のあり方を鮮やかに示している。
初句「年の恋」は一年分の恋しさの意である。
二句「今夜尽して」は今夜すっかり尽くしての意である。
三句「明日よりは」は明日からはの意である。
四句「常のごとくや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「む」と係り結びをなす。いつものようにの意である。
結句「我が恋ひ居らむ」は私は恋い続けるのだろうかの意で、明日からの日々を嘆いて結ぶ。
つくす:すっかり出し尽くす
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 我が待ちし秋は来りぬ妹と我れと 何事あれぞ紐解かずあらむ
- 次の歌
- 逢はなくは日長きものを天の川 隔ててまたや我が恋ひ居らむ