しばしばも相見ぬ君を天の川
舟出早せよ夜の更けぬ間に
- 歌の意味
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たびたびは逢えないあなたなのだから、天の川に早く舟出をしてください。夜が更けないうちに。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2042
詞書は前の歌に続き「七夕」
めったに逢えない恋人に、夜の更けないうちに早く舟出してほしいと促す織女の歌である。一年に一度の限られた時間を少しでも長く共に過ごしたいという、切実な思いが表れている。本巻の第二千十八首が夜更けを嘆いたのに対し、この歌は夜が更ける前に舟出を急がせる立場から詠まれている。春雑歌の第千八百二十二首の「夜の更けぬとに」と通じる焦りである。
初句「しばしばも」はたびたびもの意で、下に打ち消しを伴う。
二句「相見ぬ君を」はめったに逢えないあなたをの意である。
三句「天の川」は舟出する川である。
四句「舟出早せよ」は早く舟出をせよの意で、命令形による願いである。
結句「夜の更けぬ間に」は夜が更けないうちにの意である。倒置によって急ぐ理由を最後に示している。
ふなで:舟が港を出ること
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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秋風の吹きただよはす白雲は 織女の天つ領巾かも
- 次の歌
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秋風の清き夕に天の川 舟漕ぎ渡る月人壮士