- 歌の意味
- 秋風に川波が立ってきた。しばらくの間は、数多くある舟着き場のどこかに舟を留めてください。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2046
詞書は前の歌に続き「七夕」
秋風で川波が立ってきたので、しばらくはどこかの舟着き場に舟を留めて待ってほしいと、彦星の身を案じる歌である。逢いたい思いよりも相手の無事を優先する心づかいが表れている。本巻の第二千四十首が波立つなと祈ったのに対し、この歌は波が立ってしまった後の心配を詠んでいる。
初句「秋風に」は秋風によっての意である。
二句「川波立ちぬ」の「ぬ」は完了で、ここで二句切れとなる。
三句「しましくは」はしばらくの間はの意である。
四句「八十の舟津に」の「八十」は数の多いこと、「舟津」は舟着き場の意である。
結句「み舟留めよ」の「み」は美称の接頭語、「留めよ」は命令形である。相手の身を案じて結ぶ。
ふなつ:舟着き場。港
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 君が舟今漕ぎ来らし天の川 霧立ちわたるこの川の瀬に
- 次の歌
- 天の川川の音清し彦星の 秋漕ぐ舟の波のさわきか