- 歌の意味
- 幾月も重ねて思い続けてきた妻に逢えた夜は、今こそ七夜も続いてくれないものか。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2057
詞書は前の歌に続き「七夕」
幾月も思い続けてきた妻にようやく逢えた今夜が、七夜も続いてほしいと願う彦星の歌である。一夜しかない逢瀬を惜しみ、それを七倍にも延ばしたいという願いに、逢えた喜びの大きさが表れている。本巻の第二千三十二首の「一年に七日の夜のみ」の「七日」とも響き合う「七夜」の語を用いている。
初句「月重ね」は幾月も重ねての意である。
二句「我が思ふ妹に」は私が思う妻にの意である。
三句「逢へる夜は」は逢えた夜はの意で、字余りの句である。
四句「今し七夜を」の「し」は強意である。七つの夜をの意となる。
結句「継ぎこせぬかも」の「こせ」は願望の補助動詞「こす」の未然形、「ぬかも」は打ち消しの疑問で願望を表す。
こす:してほしいと願う意を表す
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 天の川打橋渡せ妹が家道 やまず通はむ時待たずとも
- 次の歌
- 年に装ふ我が舟漕がむ天の川 風は吹くとも波立つなゆめ