- 歌の意味
- 天の川に波は立っても、私の舟はさあ漕ぎ出そう。夜が更けないうちに。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2059
詞書は前の歌に続き「七夕」
天の川に波が立っても、夜が更けないうちに舟を漕ぎ出そうと決意する彦星の歌である。前歌で波が立たないよう願った彦星が、この歌では波が立っても漕ぎ出すと決意しており、願いから決意へと心が進んでいる。結句は本巻の第二千四十二首や第二千五十四首と同じく「夜の更けぬ間に」である。
初句「天の川」は舟を出す川である。
二句「波は立つとも」の「とも」は逆接の仮定で、波が立ってもの意となる。
三句「我が舟は」は私の舟はの意である。
四句「いざ漕ぎ出でむ」の「いざ」は誘いかけの語、「む」は意志である。
結句「夜の更けぬ間に」は夜が更けないうちにの意で、一連に繰り返される結句である。
こぎいづ:舟を漕いで出発する
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 年に装ふ我が舟漕がむ天の川 風は吹くとも波立つなゆめ
- 次の歌
- ただ今夜逢ひたる子らに言どひも いまだせずしてさ夜ぞ明けにける