- 歌の意味
- 天の川に白波が高く立っている。私が恋い慕うあなたの舟出は、今まさに行われているらしい。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2061
詞書は前の歌に続き「七夕」
天の川に白波が高く立つのを見て、恋しい彦星の舟出が今まさに行われているらしいと推し量る織女の歌である。白波の高さを舟出の兆しとしており、波を恐れる歌が多い一連の中で、波を喜びの兆しとしてとらえている点が特色である。本巻の第二千四十五首や第二千五十三首が霧を舟出の兆しとしたのに対し、この歌は白波を兆しとしている。
初句「天の川」は二星を隔てる川である。
二句「白波高し」は白波が高いの意で、ここで二句切れとなる。
三句「我が恋ふる」は私が恋い慕うの意である。
四句「君が舟出は」はあなたの舟出はの意である。
結句「今しすらしも」の「し」は強意、「らし」は根拠ある推定、「も」は詠嘆である。白波を根拠に舟出を推し量って結ぶ。
しらなみ:白く泡立つ波
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- ただ今夜逢ひたる子らに言どひも いまだせずしてさ夜ぞ明けにける
- 次の歌
- 機物のまね木持ち行きて天の川 打橋渡す君が来むため