玉葛絶えぬものからさ寝らくは
年の渡りにただ一夜のみ
- 歌の意味
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玉葛のように絶えることのない仲であるのに、共寝するのは一年の渡りにただ一夜だけである。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2078
詞書は前の歌に続き「七夕」
玉葛のように絶えることのない二人の仲であるのに、共寝できるのは年に一度の渡りの一夜だけだと嘆く歌である。途切れない関係と、一夜だけの逢瀬という時間の対比が、二星の恋の切なさを浮かび上がらせている。本巻の第二千三十二首の「一年に七日の夜のみ」と同じく、一年と一夜の対比を詠んでいる。
初句「玉葛」は美しい葛の意で、「絶えぬ」にかかる枕詞である。蔓が長く続くことから導く。
二句「絶えぬものから」の「ものから」は逆接の接続助詞で、絶えることがないのにの意となる。
三句「さ寝らくは」の「さ」は接頭語、「寝らく」は「寝」のク語法で、共寝することはの意である。
四句「年の渡りに」は一年に一度の渡りにの意である。
結句「ただ一夜のみ」はただ一夜だけの意である。一夜の短さを強調して言い切って結ぶ。
たまかづら:美しい葛。「たまかづら」で「絶ゆ」「長し」などにかかる枕詞となる
さぬ:共寝する。「さ」は接頭語
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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渡り守舟早渡せ一年に ふたたび通ふ君にあらなくに
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恋ふる日は日長きものを今夜だに ともしむべしや逢ふべきものを