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織女の今夜逢ひなば常のごと
明日を隔てて年は長けむ

歌の意味
織女が今夜逢ってしまったならば、いつものように、明日からは隔てられて一年は長いことだろう。
鑑賞
巻第十 秋雑歌 2080

詞書は前の歌に続き「七夕」
 織女が今夜逢瀬を果たしたならば、いつものように明日からは隔てられ、また長い一年が始まるだろうと思いやる歌である。逢瀬の喜びのすぐ後に来る長い別れを思う心が表れている。本巻の第二千三十七首の「明日よりは常のごとくや」と同じく、逢瀬の翌日から始まる別れの日々を詠んでいる。

 初句「織女の」は織女星がの意である。
 二句「今夜逢ひなば」の「な」は完了の「ぬ」の未然形、「ば」は仮定で、今夜逢ったならばの意となる。
 三句「常のごと」はいつものようにの意で、第二千三十七首の「常のごとくや」と通じる。
 四句「明日を隔てて」は明日から隔てられての意である。
 結句「年は長けむ」の「む」は推量である。長い一年を思いやって結ぶ。

たなばた:織女星。機を織る女性
出典
万葉集
前の歌
恋ふる日は日長きものを今夜だに ともしむべしや逢ふべきものを
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