秋風の吹きにし日より天の川
瀬に出で立ちて待つと告げこそ
- 歌の意味
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秋風が吹き始めた日から、天の川の瀬に出て立って待っていると、あの方に伝えておくれ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2083
詞書は前の歌に続き「七夕」
秋風が吹き始めた日から天の川の瀬に出て待ち続けていると、彦星に伝えてほしいと願う織女の歌である。秋風の吹き始めを七夕の季節の到来とし、その日からずっと待ち続けている一途な心が表れている。本巻の第二千首で彦星が秋を待っていると妻に告げてほしいと願ったのに対し、この歌は織女が待っていると告げてほしいと願っており、二首は対をなしている。
初句「秋風の」は秋風がの意である。
二句「吹きにし日より」の「に」は完了、「し」は過去の「き」の連体形で、吹き始めた日からの意となる。
三句「天の川」は待つ場所となる川である。
四句「瀬に出で立ちて」は瀬に出て立っての意で、字余りの句である。
結句「待つと告げこそ」の「こそ」は願望の終助詞で、待っていると伝えておくれの意である。第二千首の結句と呼応する。
いでたつ:出て立つ。出かける
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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天の川川門八十ありいづくにか 君がみ舟を我が待ち居らむ
- 次の歌
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天の川去年の渡り瀬荒れにけり 君が来まさむ道の知らなく