- 歌の意味
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高麗錦の紐を解き交わして、天上の人が妻のもとを訪れる今宵だ。私も恋しい人を偲ぼう。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2090
詞書は前の歌に続き「七夕 反歌」
天上の二星が紐を解き交わして逢う今宵、地上の自分もまた恋しい人を偲ぼうと詠んだ歌で、前の長歌の反歌として添えられている。天上の逢瀬に心を寄せつつ、それを地上の自分の恋に重ねる視点が特色である。長歌で詠まれた七夕の逢瀬を受け、地上の人の思いへと引き寄せて結んでいる。
初句「高麗錦」は高麗から伝わった錦で、「紐」にかかる枕詞とされる。
二句「紐解きかはし」は紐を解き交わしての意である。共寝を示す。
三句「天人の」は天上の人のの意で、彦星を指す。
四句「妻問ふ宵ぞ」の「妻問ふ」は妻のもとを訪れる意、「ぞ」は強意である。ここで四句切れとなる。
結句「我れも偲はむ」の「む」は意志である。地上の自分も恋しい人を偲ぼうと結ぶ。
こまにしき:高麗から伝わった錦。「紐」にかかる枕詞となる
つまどふ:妻や恋人のもとを訪ねる
しのふ:思い慕う。偲ぶ
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が隠せる楫棹なくて渡り守 舟貸さめやもしましはあり待て
- 次の歌
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彦星の川瀬を渡るさ小舟の え行きて泊てむ川津し思ほゆ