- 歌の意味
- 妻に逢う時をひたすら待つとして、天の川原で幾月も過ごしてしまった。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2093
詞書は前の歌に続き「七夕 反歌」
妻に逢う時をひたすら待ち続けて、天の川原で幾月も過ごしてしまったと詠んだ彦星の歌で、前の長歌の反歌である。待ち続けた月日の長さが、逢瀬への切実な思いを示している。七夕歌の長い一連を締めくくる歌であり、逢瀬を待つ時の長さを詠んで一連を閉じている。春相聞の第千九百首の「片待ちがてり」と同じ「片待つ」の語が用いられている。
初句「妹に逢ふ」は妻に逢うの意である。
二句「時片待つと」の「片待つ」はひたすら待つ意である。
三句「ひさかたの」は「天」にかかる枕詞である。
四句「天の川原に」は天の川の川原にの意である。
結句「月ぞ経にける」の「ぞ」は強意の係助詞で、「ける」の連体形と係り結びをなす。過ぎ去った月日の長さを示して結ぶ。
かたまつ:ひたすら待つ
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 彦星の川瀬を渡るさ小舟の え行きて泊てむ川津し思ほゆ
- 次の歌
- さを鹿の心相思ふ秋萩の しぐれの降るに散らくし惜しも