- 歌の意味
- この夕べ、秋風が吹いた。白露に抗って咲こうとする萩が、明日咲くのを見よう。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2102
詞書は前の歌に続き「花を詠む」
秋風の吹き始めた夕べ、白露に抗うようにして咲こうとする萩が明日咲くのを見ようと期待する歌である。萩の開花を待ちわびる心と、露に負けずに咲こうとする萩の生命力とが表れている。本巻の第二千百十六首にも「白露に争ひかねて咲ける萩」とあり、白露と萩の関係が一連の中で繰り返し詠まれている。
初句「この夕」はこの夕べの意で、字足らずの句である。
二句「秋風吹きぬ」の「ぬ」は完了で、ここで二句切れとなる。
三句「白露に」は白露にの意である。
四句「争ふ萩の」は抗う萩のの意である。露に負けずに咲こうとする萩を擬人化している。
結句「明日咲かむ見む」の前の「む」は推量、後の「む」は意志で、字余りの句である。明日の開花を見ようと期待して結ぶ。
あらそふ:抗う。張り合う
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 我が衣摺れるにはあらず高松の 野辺行きしかば萩の摺れるぞ
- 次の歌
- 秋風は涼しくなりぬ馬並めて いざ野に行かな萩の花見に