我が宿に植ゑ生ほしたる秋萩を
誰れか標刺す我れに知らえず
- 歌の意味
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我が家に植えて育てた秋萩を、誰が自分のものとしるしを付けたのだろう。私に知られないうちに。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2114
詞書は前の歌に続き「花を詠む」
家に植えて育てた萩に、誰かが知らぬ間に自分のものというしるしを付けたと詠んだ歌である。萩を大切に育ててきた娘にたとえ、その娘に誰かが知らぬ間に言い寄ったという譬喩と解されることが多い。親が大切に育てた娘に恋人ができたことへの驚きと戸惑いがうかがえる。
初句「我が宿に」は私の家にの意である。
二句「植ゑ生ほしたる」は植えて育てたの意で、字余りの句である。
三句「秋萩を」は育てた萩をの意で、大切に育てた娘の譬えとされる。
四句「誰れか標刺す」の「標」は所有や立ち入り禁止を示すしるし、「か」は疑問の係助詞で、「刺す」の連体形と係り結びをなす。
結句「我れに知らえず」の「え」は受身で、私に知られないでの意である。倒置によって驚きを最後に示している。
おほす:育てる。生やす
しめ:所有や立ち入り禁止を示すしるし
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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手寸十名相植ゑしなしるく出で見れば 宿の初萩咲きにけるかも
- 次の歌
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手に取れば袖さへにほふをみなへし この白露に散らまく惜しも