- 歌の意味
- 立派な男子としての心もなくして、秋萩への恋ばかりに心を奪われて過ごすのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2122
詞書は前の歌に続き「花を詠む」
立派な男子の心も忘れて、秋萩への恋ばかりに心を奪われて過ごすのだろうかと自嘲する歌である。萩への愛着を恋にたとえ、男子らしからぬ自分の姿を振り返っている。春相聞の第千九百二十四首で「大夫」を名乗りながら恋に嘆き伏す姿が詠まれたのと同じく、大夫と恋との対比にユーモアがある。
初句「大夫の」は立派な男子のの意である。
二句「心はなしに」は心はなくしての意である。
三句「秋萩の」は秋萩へのの意である。
四句「恋のみにやも」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「む」と係り結びをなす。
結句「なづみてありなむ」の「なづむ」は心を奪われて悩む意、「な」は強意、「む」は推量である。
ますらを:立派な男子。勇ましい男
なづむ:心を奪われて悩む。行き悩む
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 秋風は日に異に吹きぬ高円の 野辺の秋萩散らまく惜しも
- 次の歌
- 我が待ちし秋は来たりぬしかれども 萩の花ぞもいまだ咲かずける