見まく欲り我が待ち恋ひし秋萩は
枝もしみみに花咲きにけり
- 歌の意味
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見たいと思って私が待ちこがれていた秋萩は、枝もいっぱいに花を咲かせたことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2124
詞書は前の歌に続き「花を詠む」
見たいと待ちこがれていた秋萩が、枝もいっぱいに花を咲かせたことを喜ぶ歌である。前歌で萩がまだ咲かないことを嘆いたのに対し、この歌では萩が見事に咲き満ちており、二首は待つ嘆きと咲いた喜びの対をなしている。「しみみに」の語に、枝いっぱいに咲き満ちる花の豊かさが表れている。
初句「見まく欲り」は見たいと思っての意で、夏雑歌の第千九百四十三首にも見える句である。
二句「我が待ち恋ひし」の「し」は過去の「き」の連体形で、待ちこがれていたの意となる。
三句「秋萩は」は主題を示す。
四句「枝もしみみに」の「しみみに」はびっしりと、いっぱいにの意である。
結句「花咲きにけり」の「けり」は気づきの詠嘆である。咲き満ちた萩に気づいた喜びを示して結ぶ。
まちこふ:待ちこがれる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が待ちし秋は来たりぬしかれども 萩の花ぞもいまだ咲かずける
- 次の歌
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春日野の萩し散りなば朝東風の 風にたぐひてここに散り来ね