- 歌の意味
- 夜明け前の薄暗い朝霧に隠れて鳴いて行く雁よ、私の恋しい思いを妻に伝えておくれ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2129
詞書は前の歌に続き「雁を詠む」
夜明け前の朝霧に隠れて鳴きながら飛んで行く雁に、自分の恋しさを妻に伝えてほしいと願う歌である。雁は便りを運ぶ鳥とされ、遠く離れた妻への思いを雁に託している。前歌の遠ざかる雁の姿を受け、この歌ではその雁に恋の使いを頼んでいる。
初句「明け暮れの」は夜明け前の薄暗い時のの意である。
二句「朝霧隠り」は朝霧に隠れての意である。
三句「鳴きて行く」は鳴いて飛んで行くの意である。
四句「雁は我が恋」は雁よ、私の恋をの意で、雁への呼びかけとなる。
結句「妹に告げこそ」の「こそ」は願望の終助詞で、妻に伝えておくれの意である。
あけぐれ:夜明け前の薄暗い時
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 秋風に大和へ越ゆる雁がねは いや遠ざかる雲隠りつつ
- 次の歌
- 我が宿に鳴きし雁がね雲の上に 今夜鳴くなり国へかも行く