天雲の外に雁が音聞きしより
はだれ霜降り寒しこの夜は
- 歌の意味
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天の雲のかなたに雁の声を聞いた時から、はらはらと薄く霜が降りて、寒いことだ、この夜は。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2132
詞書は前の歌に続き「雁を詠む」
雲のかなたに雁の声を聞いた時から、薄く霜が降りて夜が寒くなったと詠んだ歌である。雁の渡りを季節の深まりの兆しとし、秋から冬へと移る寒さを感じ取っている。訓読には下の句に「一云 いやますますに恋こそまされ」の異伝が添えられ、恋しさがますますつのるとする伝えもある。
初句「天雲の」は天の雲のの意である。
二句「外に雁が音」の「外」は遠く離れたところの意で、雲のかなたに雁の声をの意となる。
三句「聞きしより」の「し」は過去の「き」の連体形で、聞いた時からの意である。
四句「はだれ霜降り」の「はだれ霜」ははらはらと薄く降りた霜の意である。
結句「寒しこの夜は」は倒置による言い方で、寒いことだ、この夜はの意である。
よそ:遠く離れたところ
はだれしも:はらはらと薄く降りた霜
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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さを鹿の妻どふ時に月をよみ 雁が音聞こゆ今し来らしも
- 次の歌
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秋の田の我が刈りばかの過ぎぬれば 雁が音聞こゆ冬かたまけて