- 歌の意味
- 秋萩が散っていくのを見ると心が晴れないので、妻を恋い慕っているらしい。雄鹿が鳴いている。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2150
詞書は前の歌に続き「鹿鳴を詠む」
秋萩の散るのを見て心が晴れず、妻を恋い慕っているらしく雄鹿が鳴いていると詠んだ歌である。萩を妻とする鹿が、萩の散るのを見て嘆き鳴くという趣向で、本巻の第二千百四十四首の萩が散ったと鳴く鹿の声と同じ思いを詠んでいる。
初句「秋萩の」は秋萩がの意である。
二句「散りゆく見れば」は散っていくのを見るとの意である。
三句「おほほしみ」の「おほほし」は心が晴れない意、「み」は原因を表す。
四句「妻恋すらし」の「らし」は根拠ある推定で、ここで四句切れとなる。
結句「さを鹿鳴くも」の「も」は詠嘆である。鹿の鳴き声を推定の根拠として示して結ぶ。
つまごひ:妻や夫を恋い慕うこと
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 山辺にはさつ男のねらひ畏けど を鹿鳴くなり妻が目を欲り
- 次の歌
- 山遠き都にしあればさを鹿の 妻呼ぶ声は乏しくもあるか