- 歌の意味
- 夕方の光の中に来て鳴くひぐらしの声は、これほど毎日聞いていても飽きない声であることよ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2157
詞書「蝉を詠む」
夕方の光の中に来て鳴くひぐらしの声を、毎日聞いても飽きないとたたえる歌で、題詞は「蝉を詠む」である。夏雑歌の第千九百六十四首ではひぐらしの声が物思いを深めるものとして嘆かれたのに対し、この歌ではその声が賞美の対象となっており、同じひぐらしの声に対する正反対の心が詠まれている。
初句「夕影に」は夕方の光の中にの意である。
二句「来鳴くひぐらし」は来て鳴くひぐらしの意である。
三句「ここだくも」はこれほどたくさんの意である。
四句「日ごとに聞けど」は毎日聞くけれどもの意で、「ど」は逆接である。
結句「飽かぬ声かも」の「かも」は詠嘆である。飽きることのない声をたたえて結ぶ。
ひぐらし:蝉の一種。夕暮れなどにカナカナと鳴く
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- あしひきの山の常蔭に鳴く鹿の 声聞かすやも山田守らす子
- 次の歌
- 秋風の寒く吹くなへ我が宿の 浅茅が本にこほろぎ鳴くも