神なびの山下響み行く水に
かはづ鳴くなり秋と言はむとや
- 歌の意味
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神なびの山の麓を響かせて流れて行く水に、かじか蛙が鳴いているようだ。秋だと告げようとしてだろうか。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2162
詞書は前の歌に続き「蝦を詠む」
神なびの山の麓を響かせて流れる川で鳴くかじか蛙の声を、秋の到来を告げようとしているのだろうかと聞きなした歌である。川の音と蛙の声とが響き合い、秋の訪れを知らせる自然の声として受け止められている。前歌が蛙の声を川の清らかさの証としたのに対し、この歌は蛙の声を秋の到来の告げとしている。
初句「神なびの」は神の鎮まる山のの意である。
二句「山下響み」は山の麓を響かせての意である。
三句「行く水に」は流れて行く水にの意である。
四句「かはづ鳴くなり」の「なり」は伝聞推定で、声によって蛙の鳴くことを知る様子を示す。ここで四句切れとなる。
結句「秋と言はむとや」の「や」は疑問である。秋を告げようとしているのかと聞きなして結ぶ。
かむなび:神の鎮まる山や森
とよむ:音を響かせる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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み吉野の岩もとさらず鳴くかはづ うべも鳴きけり川をさやけみ
- 次の歌
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草枕旅に物思ひ我が聞けば 夕かたまけて鳴くかはづかも