秋の野の尾花が末に鳴くもずの
声聞きけむか片聞け我妹
- 歌の意味
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秋の野の尾花の穂先で鳴く百舌鳥の声を聞いただろうか。耳を傾けて聞きなさい、我が妻よ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2167
詞書は前の歌に続き「鳥を詠む」
秋の野のすすきの穂先で鳴く百舌鳥の声を聞いたかと妻に問いかけ、耳を傾けて聞けと促す歌である。夫婦で同じ鳥の声を聞こうとする親しさと、秋の野の情趣を分かち合いたい心が表れている。夏雑歌の第千九百四十九首のほととぎすの声を恋人も聞いたかと思いやる歌と通じる趣がある。
初句「秋の野の」は秋の野のの意で、字余りの句である。
二句「尾花が末に」の「尾花」はすすきの穂、「末」は穂先の意である。本巻の第二千百十首にも見える語である。
三句「鳴くもずの」は鳴く百舌鳥のの意である。
四句「声聞きけむか」の「けむ」は過去推量、「か」は疑問で、ここで四句切れとなる。
結句「片聞け我妹」の「片聞く」は耳を傾けて聞く意とされる。「我妹」と呼びかけて結ぶ。
をばな:すすきの穂
もず:百舌鳥。秋に高い声で鳴く鳥
かたきく:耳を傾けて聞く
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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妹が手を取石の池の波の間ゆ 鳥が音異に鳴く秋過ぎぬらし
- 次の歌
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秋萩に置ける白露朝な朝な 玉としぞ見る置ける白露