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白露と秋萩とには恋ひ乱れ
別くことかたき我が心かも

歌の意味
白露と秋萩とに恋い乱れて、どちらとも区別しがたい私の心であることよ。
鑑賞
巻第十 秋雑歌 2171

詞書は前の歌に続き「露を詠む」
 白露と秋萩のどちらにも心ひかれ、どちらがよいとも決めがたい自分の心を詠んだ歌である。美しい景物に心を乱される様子を恋にたとえ、露と萩の取り合わせの美しさをたたえている。本巻の第二千百二十首の秋萩に恋を尽くすまいと思う歌と同じく、景物への愛着を恋として表している。

 初句「白露と」は白露との意である。
 二句「秋萩とには」は秋萩とにはの意で、字余りの句である。
 三句「恋ひ乱れ」は恋い乱れての意である。
 四句「別くことかたき」の「別く」は区別する意で、区別しがたいの意となる。
 結句「我が心かも」の「かも」は詠嘆である。乱れる心を嘆いて結ぶ。

わく:区別する。分ける
出典
万葉集
前の歌
秋萩の枝もとををに露霜置き 寒くも時はなりにけるかも
次の歌
我が宿の尾花押しなべ置く露に 手触れ我妹子散らまくも見む