秋田刈る仮廬を作り我が居れば
衣手寒く露ぞ置きにける
- 歌の意味
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秋の田を刈るための仮小屋を作って私がいると、袖が寒く、露が置いたことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2174
詞書は前の歌に続き「露を詠む」
秋の田を刈るための仮小屋に住んでいると、袖が寒く露が置いたことに気づく歌である。農作業の仮住まいの寂しさと、秋の夜の冷え込みとが、袖に置く露によって実感されている。本巻の第二千百首の仮廬の萩と同じく、秋の田の刈り入れの仮住まいを舞台としており、後の百人一首の天智天皇の「秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露に濡れつつ」との類似も指摘されている。
初句「秋田刈る」は秋の田を刈るの意である。
二句「仮廬を作り」は仮小屋を作っての意で、第二千百首と同じ「仮廬」を詠む。
三句「我が居れば」は私がいるとの意で、「ば」は確定条件である。
四句「衣手寒く」の「衣手」は袖の意である。
結句「露ぞ置きにける」の「ぞ」は強意の係助詞で、「ける」の連体形と係り結びをなす。袖に置く露に気づいて結ぶ。
かりいほ:仮に作った小屋
ころもで:袖
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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白露を取らば消ぬべしいざ子ども 露に競ひて萩の遊びせむ
- 次の歌
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このころの秋風寒し萩の花 散らす白露置きにけらしも