雁がねは今は来鳴きぬ我が待ちし
黄葉早継げ待たば苦しも
- 歌の意味
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雁は今こそやって来て鳴いた。私が待っていた黄葉よ、早く続いて色づいておくれ。待っているのはつらいから。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2183
詞書は前の歌に続き「黄葉を詠む」
雁がやって来て鳴いたので、待ちわびている紅葉も早く続いて色づいてほしいと願う歌である。雁の到来と紅葉とを季節の順序として結びつけ、次の景物の訪れを待ちきれない心が表れている。本巻の第二千百八十一首で雁の声と紅葉が結びつけられたのと同じく、雁と紅葉の季節の連続を詠んでいる。
初句「雁がねは」は雁はの意である。
二句「今は来鳴きぬ」の「ぬ」は完了で、ここで二句切れとなる。
三句「我が待ちし」の「し」は過去の「き」の連体形で、私が待っていたの意である。
四句「黄葉早継げ」は黄葉よ早く続けの意で、命令形による願いである。ここで四句切れとなる。
結句「待たば苦しも」の「ば」は仮定、「も」は詠嘆で、待つのはつらいの意となる。
もみち:秋に草木の葉が赤や黄に色づくこと。紅葉
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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このころの暁露に我がやどの 萩の下葉は色づきにけり
- 次の歌
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秋山をゆめ人懸くな忘れにし その黄葉の思ほゆらくに