秋山をゆめ人懸くな忘れにし
その黄葉の思ほゆらくに
- 歌の意味
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秋山のことを決して人よ口にするな。忘れていたあの黄葉が思い出されるから。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2184
詞書は前の歌に続き「黄葉を詠む」
秋山のことを口にしないでほしい、忘れていたあの紅葉が思い出されてしまうからと詠んだ歌である。紅葉にまつわる思い出があり、それを思い出すことのつらさがうかがえる。かつて共に紅葉を見た人との別れを暗示するとも読め、黄葉の一連の中で追憶の情をたたえた一首である。
初句「秋山を」は秋の山をの意である。
二句「ゆめ人懸くな」の「ゆめ」は決して、「懸く」は口にする意、「な」は禁止である。ここで二句切れとなる。
三句「忘れにし」の「に」は完了、「し」は過去の「き」の連体形で、忘れていたの意となる。
四句「その黄葉の」はあの黄葉のの意である。
結句「思ほゆらくに」の「思ほゆらく」は「思ほゆ」のク語法で、思い出されるのだからの意となる。倒置によって理由を最後に示している。
かく:言葉に出して言う。心にかける
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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雁がねは今は来鳴きぬ我が待ちし 黄葉早継げ待たば苦しも
- 次の歌
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大坂を我が越え来れば二上に 黄葉流るしぐれ降りつつ