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しぐれの雨間なくし降れば真木の葉も
争ひかねて色づきにけり

歌の意味
しぐれの雨が絶え間なく降るので、常緑の真木の葉も抗いきれずに色づいたことだ。
鑑賞
巻第十 秋雑歌 2196

詞書は前の歌に続き「黄葉を詠む」
 しぐれの雨が絶え間なく降るので、本来は色づかない常緑の真木の葉までも抗いきれずに色づいたと詠んだ歌である。しぐれの力の強さを、常緑樹さえ色づかせるという誇張によって示している。本巻の第二千百十六首の「白露に争ひかねて咲ける萩」と同じく「争ひかねて」の語で、自然の力に抗えない植物の姿を詠んでいる。

 初句「しぐれの雨」は字余りの句で、しぐれの雨がの意である。
 二句「間なくし降れば」の「し」は強意、「ば」は確定条件で、絶え間なく降るのでの意となる。
 三句「真木の葉も」の「真木」は杉や檜などの常緑樹の美称である。字余りの句である。
 四句「争ひかねて」は抗いきれずにの意で、第二千百十六首の二句と同じ語である。
 結句「色づきにけり」の「けり」は気づきの詠嘆である。

まき:杉や檜などの常緑の良材となる木の美称
出典
万葉集
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雁がねの声聞くなへに明日よりは 春日の山はもみちそめなむ
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いちしろくしぐれの雨は降らなくに 大城の山は色づきにけり