- 歌の意味
- 紅葉する時節になったらしい。月の人の桂の枝が色づいているのを見ると。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2202
詞書は前の歌に続き「黄葉を詠む」
月の中にあるとされる桂の木の枝が色づいているのを見て、紅葉の時節になったらしいと推し量る歌である。月に桂の木があるという中国の伝説を踏まえ、月の光が赤みを帯びる様子を桂の紅葉に見立てた、幻想的で機知に富む表現である。本巻の七夕歌に登場した「月人壮士」と同じく、月を擬人化している。
初句「黄葉する」は紅葉するの意である。
二句「時になるらし」の「らし」は根拠ある推定で、ここで二句切れとなる。
三句「月人の」は月を擬人化した語で、月の人のの意である。
四句「桂の枝の」は月の中にあるとされる桂の木の枝のの意である。
結句「色づく見れば」の「ば」は確定条件である。倒置によって推定の根拠を最後に示している。
つきひと:月を擬人化した語
かつら:月の中に生えているとされた木
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 妹がりと馬に鞍置きて生駒山 うち越え来れば黄葉散りつつ
- 次の歌
- 里ゆ異に霜は置くらし高松の 野山づかさの色づく見れば