- 歌の意味
- 雁が寒々と鳴いてからというもの、春日にある御笠の山は色づいたことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2212
詞書は前の歌に続き「黄葉を詠む」
雁が寒々と鳴いてから、春日の御笠の山が色づいたと詠んだ歌である。本巻の第二千二百八首と同じ上の句をもち、そこでは岡の葛の葉が色づいたのに対し、この歌は御笠山の色づきを詠んでおり、同じ雁の声の後の景を替えて詠んでいる。春雑歌の第千八百六十一首で花の咲く山として詠まれた御笠山が、秋には紅葉の山として詠まれている。
初句「雁がねの」は第二千二百八首と同じ初句である。
二句「寒く鳴きしゆ」は寒々と鳴いてからの意で、第二千二百八首と同じ句である。
三句「春日なる」は春日にあるの意である。
四句「御笠の山は」は春日の三笠山はの意である。
結句「色づきにけり」の「けり」は気づきの詠嘆である。
かりがね:雁の鳴き声。転じて雁
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 妹が紐解くと結びて龍田山 今こそもみちそめてありけれ
- 次の歌
- このころの暁露に我が宿の 秋の萩原色づきにけり