- 歌の意味
- 思いがけずしぐれの雨は降ったけれども、空の雲は晴れて、月夜は澄みわたっている。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2227
詞書は前の歌に続き「月を詠む」
思いがけずしぐれの雨が降ったが、雲が晴れて月夜が澄みわたったと詠んだ歌である。雨の後に晴れた空の月の清らかさが、いっそう印象深くとらえられている。前歌の物思いを深める月に対し、この歌は雨後の清らかな月をたたえており、月に対する心の違いが一連の中で対照をなしている。
初句「思はぬに」は思いがけずにの意である。
二句「しぐれの雨は」はしぐれの雨はの意である。
三句「降りたれど」の「ど」は逆接で、降ったけれどもの意となる。
四句「天雲晴れて」は空の雲が晴れての意である。
結句「月夜さやけし」の「さやけし」は澄んで清らかな意である。雨後の月の清らかさを言い切って結ぶ。
しぐれ:秋から冬にかけて降ったりやんだりする雨
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 心なき秋の月夜の物思ふと 寐の寝らえぬに照りつつもとな
- 次の歌
- 萩の花咲きのををりを見よとかも 月夜の清き恋まさらくに