黄葉を散らすしぐれの降るなへに
夜さへぞ寒きひとりし寝れば
- 歌の意味
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紅葉を散らすしぐれが降るのにつれて、夜までもが寒いことだ。ひとりで寝ていると。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2237
詞書は前の歌に続き「雨を詠む」
紅葉を散らすしぐれが降るにつれて、ひとり寝の夜がいっそう寒く感じられると詠んだ歌で、雨の一連を締めくくる。しぐれの寒さと独り寝の寂しさとが重なり、晩秋の夜の孤独が表れている。夏相聞の第千九百八十一首の、独り寝では短夜も明かしかねるという歌と同じく、独り寝の寂しさを詠んでいる。
初句「黄葉を」は紅葉をの意である。
二句「散らすしぐれの」は散らすしぐれのの意である。
三句「降るなへに」の「なへに」はそれにつれての意である。
四句「夜さへぞ寒き」の「さへ」は添加、「ぞ」は強意の係助詞で、「寒き」の連体形と係り結びをなす。ここで四句切れとなる。
結句「ひとりし寝れば」の「し」は強意で、ひとりで寝ているのでの意となる。倒置によって寒さの理由を最後に示している。
もみちば:紅葉した葉
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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玉たすき懸けぬ時なし我が恋は しぐれし降らば濡れつつも行かむ
- 次の歌
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天飛ぶや雁の翼の覆ひ羽の いづく漏りてか霜の降りけむ