太刀の後玉纒田居にいつまでか
妹を相見ず家恋ひ居らむ
- 歌の意味
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玉纒の田のほとりに、いつまで妻に逢わずに家を恋しく思っていなければならないのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2245
詞書は前の歌に続き「水田に寄す」
田仕事のために玉纒の田のほとりに滞在し、いつまで妻に逢えずに家を恋しく思っていなければならないのかと嘆く歌である。農作業のための長い不在と、家に残した妻への思いとが表れている。秋雑歌の第二千二百二十一首や第二千二百三十五首などの仮住まいの歌と同じく、農事による別居の寂しさを詠んでいる。
初句「太刀の後」は太刀の柄尻に玉を巻く意から「玉纒」にかかる枕詞である。
二句「玉纒田居に」の「玉纒」は地名とされ、「田居」は田、田のほとりの意である。
三句「いつまでか」の「か」は疑問の係助詞で、結句の「む」と係り結びをなす。
四句「妹を相見ず」は妻に逢わずにの意である。
結句「家恋ひ居らむ」は家を恋しく思っているのだろうかの意で、三句の「か」の結びである。
たちのしり:太刀の柄尻。「玉纒」にかかる枕詞となる
たゐ:田。田のあるところ
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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住吉の岸を田に墾り蒔きし稲 かくて刈るまで逢はぬ君かも
- 次の歌
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秋の田の穂の上に置ける白露の 消ぬべくも我は思ほゆるかも