秋の田の穂向きの寄れる片寄りに
我れは物思ふつれなきものを
- 歌の意味
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秋の田の稲穂が一方になびき寄っているように、私はひたすらあの人のことを思っている。つれないあの人なのに。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2247
詞書は前の歌に続き「水田に寄す」
秋の田の稲穂が一方になびくように、つれない相手をひたすら思い続ける片思いの歌である。稲穂の傾きに一方的に寄せる恋心を重ね、報われない思いの切なさを表している。秋相聞の第二千二百四十二首のすすきの穂がなびくように心が寄ったという歌と同じく、穂のなびきを心の傾きにたとえている。
初句「秋の田の」は秋の田のの意である。
二句「穂向きの寄れる」は稲穂の向きが寄っているの意である。
三句「片寄りに」は一方に寄ってという意で、上の句は片思いの比喩となっている。
四句「我れは物思ふ」は私は物思いをするの意で、ここで四句切れとなる。
結句「つれなきものを」の「ものを」は逆接、詠嘆で、つれないあの人なのにの意となる。
ほむき:稲穂の向き
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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秋の田の穂の上に置ける白露の 消ぬべくも我は思ほゆるかも
- 次の歌
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秋田刈る仮廬を作り廬りして あるらむ君を見むよしもがも