秋田刈る仮廬を作り廬りして
あるらむ君を見むよしもがも
- 歌の意味
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秋の田を刈るための仮小屋を作って、そこに住んでいるであろうあなたに逢う手だてがあればよいのに。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2248
詞書は前の歌に続き「水田に寄す」
秋の田を刈るための仮小屋に住んでいるであろう恋人に、逢う手だてがあればよいのにと願う歌である。農作業のために遠くの仮住まいにいる恋人を思いやり、逢えないもどかしさが表れている。秋雑歌の第二千百七十四首や第二千二百三十五首が仮小屋に住む側の寂しさを詠んだのに対し、この歌は仮小屋にいる人を思う側から詠まれている。
初句「秋田刈る」は秋の田を刈るの意である。
二句「仮廬を作り」は仮小屋を作っての意で、第二千百七十四首と同じ句である。
三句「廬りして」は仮小屋に住んでの意である。
四句「あるらむ君を」の「らむ」は現在推量で、住んでいるであろうあなたをの意である。
結句「見むよしもがも」の「よし」は手だて、「もがも」は願望である。逢う手だてを願って結ぶ。
いほる:仮の小屋を作って宿る
よし:手段。手だて
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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秋の田の穂向きの寄れる片寄りに 我れは物思ふつれなきものを
- 次の歌
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鶴が音の聞こゆる田居に廬りして 我れ旅なりと妹に告げこそ