- 歌の意味
- 鶴の声の聞こえる田のほとりに仮小屋を作って住み、私は旅の身の上であると、妻に伝えておくれ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2249
詞書は前の歌に続き「水田に寄す」
鶴の声の聞こえる田のほとりの仮小屋に住み、旅の身であることを妻に伝えてほしいと願う歌である。鶴の声の響く寂しい田の風景の中で、家の妻への思いがつのっている。前歌が仮小屋にいる人を思う側から詠んだのに対し、この歌は仮小屋に住む側から妻への伝言を願っており、二首は対をなしている。
初句「鶴が音の」は鶴の声のの意である。
二句「聞こゆる田居に」は聞こえる田のほとりにの意である。
三句「廬りして」は仮小屋に住んでの意である。
四句「我れ旅なりと」は私は旅の身の上であるとの意である。
結句「妹に告げこそ」の「こそ」は願望の終助詞で、妻に伝えておくれの意である。
たゐ:田。田のあるところ
いほる:仮の小屋を作って宿る
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 秋田刈る仮廬を作り廬りして あるらむ君を見むよしもがも
- 次の歌
- 春霞たなびく田居に廬つきて 秋田刈るまで思はしむらく