- 歌の意味
- 秋萩が咲いては散る野辺の夕露に濡れながらでも、おいでください。夜は更けてしまっても。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2252
詞書「露に寄す」
秋萩の咲き散る野辺の夕露に濡れながらでも、夜が更けても来てほしいと恋人に願う歌で、題詞は「露に寄す」である。露に濡れることも夜が更けることもいとわずに来てほしいという、待つ側の切実な思いが表れている。秋雑歌の第二千二百三十六首の、しぐれに濡れても行こうという歌と対応し、行く側と待つ側の思いが対をなしている。
初句「秋萩の」は秋萩のの意である。
二句「咲き散る野辺の」は咲いては散る野辺のの意である。
三句「夕露に」は夕方の露にの意である。
四句「濡れつつ来ませ」の「ませ」は尊敬の命令形で、濡れながらおいでくださいの意である。ここで四句切れとなる。
結句「夜は更けぬとも」の「とも」は逆接の仮定で、夜が更けてもの意である。
ゆふつゆ:夕方に置く露
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 橘を守部の里の門田早稲 刈る時過ぎぬ来じとすらしも
- 次の歌
- 色づかふ秋の露霜な降りそね 妹が手本をまかぬ今夜は