- 歌の意味
- 草木を色づかせる秋の露霜よ、降らないでおくれ。恋人の腕を枕にしない今夜は。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2253
詞書は前の歌に続き「露に寄す」
恋人の腕を枕にできない独り寝の今夜は、草木を色づかせる秋の露霜に降らないでほしいと願う歌である。独り寝の寒さに露霜が加わることへの嘆きが表れている。秋雑歌の第二千二百三十七首の、しぐれの夜の独り寝の寒さを嘆く歌と同じく、独り寝の夜の寒さを詠んでいる。
初句「色づかふ」は色づかせるの意とされる。
二句「秋の露霜」は秋の露と霜の意である。
三句「な降りそね」は「な…そ」で禁止、「ね」で願望を添える。ここで三句切れとなる。
四句「妹が手本を」の「手本」は腕、手首の意である。
結句「まかぬ今夜は」の「まく」は枕にする意で、枕にしない今夜はの意となる。倒置によって理由を最後に示している。
たもと:腕。手首
まく:枕にする
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 秋萩の咲き散る野辺の夕露に 濡れつつ来ませ夜は更けぬとも
- 次の歌
- 秋萩の上に置きたる白露の 消かもしなまし恋ひつつあらずは