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我が宿の秋萩の上に置く露の
いちしろくしも我れ恋ひめやも

歌の意味
我が家の秋萩の上に置く露のように、はっきりと人目につくように私は恋をするだろうか、いやしはしない。
鑑賞
巻第十 秋相聞 2255

詞書は前の歌に続き「露に寄す」
 家の秋萩に置く露がはっきり目立つように、人目につくほど恋をあらわにすることはしないと詠んだ歌である。上の句の露のきらめきが「いちしろく」を導き、恋を人に知られまいとする忍ぶ恋の心が表れている。夏相聞の第千九百九十三首の、末摘花のように色に出さずに恋い続けようという歌と同じく、恋を表に出さない決意を詠んでいる。

 初句「我が宿の」は私の家のの意である。
 二句「秋萩の上に」は秋萩の上にの意で、字余りの句である。
 三句「置く露の」は置く露のようにの意で、上の句は「いちしろく」を導く序となっている。
 四句「いちしろくしも」の「いちしろし」ははっきりしている意、「し」「も」は強意である。
 結句「我れ恋ひめやも」の「めやも」は反語で、恋をするだろうか、いやしないの意である。

やど:家。住まい
出典
万葉集
前の歌
秋萩の上に置きたる白露の 消かもしなまし恋ひつつあらずは
次の歌
秋の穂をしのに押しなべ置く露の 消かもしなまし恋ひつつあらずは