- 歌の意味
- 秋萩を散らす長雨の降るころは、ひとり起きていて恋い慕う夜が多いことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2262
詞書「雨に寄す」
秋萩を散らす長雨の降るころは、ひとり起きて恋い慕う夜が多いと嘆く歌で、題詞は「雨に寄す」である。降り続く長雨が恋人の訪れを妨げ、眠れぬ夜の物思いを深めている。七夕歌の第二千三十首の「川に向き居て恋ふる夜ぞ多き」と同じ結句をもち、天の川に向かって恋う七夕の夜と、長雨の夜の恋しさとが重なっている。
初句「秋萩を」は秋萩をの意である。
二句「散らす長雨の」の「長雨」は長く降り続く雨の意で、字余りの句である。
三句「降るころは」は降るころはの意である。
四句「ひとり起き居て」はひとり起きていての意である。
結句「恋ふる夜ぞ多き」の「ぞ」は強意の係助詞で、「多き」の連体形と係り結びをなす。字余りの句である。
ながめ:長く降り続く雨。長雨
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 泊瀬風かく吹く宵はいつまでか 衣片敷き我がひとり寝む
- 次の歌
- 九月のしぐれの雨の山霧の いぶせき我が胸誰を見ばやまむ