臥いまろび恋ひは死ぬともいちしろく
色には出でじ朝顔の花
- 歌の意味
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転げ回って恋い死にしようとも、朝顔の花のようにはっきりと顔色には出すまい。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2274
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
転げ回るほど恋に苦しんで死のうとも、朝顔の花の色のようにはっきりと表には出すまいと決意する歌である。激しい恋の苦しみと、それを人に見せまいとする強い意志との対比が印象的である。秋相聞の第二千二百五十五首の「いちしろくしも我れ恋ひめやも」と同じく、恋をあらわにしない忍ぶ恋の決意を詠んでいる。
初句「臥いまろび」は転げ回っての意で、恋に苦しむ激しい様子を示す。
二句「恋ひは死ぬとも」の「とも」は逆接の仮定で、恋い死にしようともの意となる。
三句「いちしろく」ははっきりとの意である。
四句「色には出でじ」の「じ」は打ち消し意志で、顔色には出すまいの意である。ここで四句切れとなる。
結句「朝顔の花」は倒置による体言止めで、はっきりした花の色を示して結ぶ。
こいまろぶ:転げ回る
いろにいづ:思いが表情や態度に表れる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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何すとか君をいとはむ秋萩の その初花の嬉しきものを
- 次の歌
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言に出でて云はばゆゆしみ朝顔の 穂には咲き出ぬ恋もするかも