- 歌の意味
- 雁の初声を聞いて咲き出した我が家の秋萩を、見に来てください、あなた。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2276
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
雁の初声を聞いて咲き出した家の秋萩を見に来てほしいと、恋人を誘う歌である。雁の到来と萩の開花とを結びつけた季節の喜びを、恋人と分かち合いたいという思いが表れている。本巻の第二千二百七十一首の萩を見にいつ来るのかという歌と同じく、萩の花を口実に恋人を誘っている。
初句「雁がねの」は雁のの意である。
二句「初声聞きて」はその年初めて鳴く声を聞いての意である。
三句「咲き出たる」は咲き出したの意である。
四句「宿の秋萩」は家の秋萩の意である。
結句「見に来我が背子」の「来」は命令形で、見に来てくださいの意である。「我が背子」と呼びかけて結ぶ。
はつこゑ:その年初めて鳴く声
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 言に出でて云はばゆゆしみ朝顔の 穂には咲き出ぬ恋もするかも
- 次の歌
- さを鹿の入野のすすき初尾花 いづれの時か妹が手まかむ