- 歌の意味
- 私の里に今咲いている花の女郎花のように、こらえきれない心で、やはり恋しく思ってしまったことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2279
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
里に今咲いている女郎花を見て、こらえきれない心で恋しさがつのったと詠んだ歌である。女郎花という名に女性を連想させ、恋しい人への抑えがたい思いが表れている。前歌の思いが表に出てしまった歌に続き、この歌も抑えきれない恋心を詠んでいる。
初句「我が里に」は私の里にの意である。
二句「今咲く花の」は今咲いている花のの意である。
三句「をみなへし」は女郎花で、名前から女性を連想させる。
四句「堪へぬ心に」の「堪ふ」はこらえる意で、こらえきれない心でとの意となる。
結句「なほ恋ひにけり」の「なほ」はやはり、「けり」は気づきの詠嘆である。
をみなへし:女郎花。秋の七草の一つで、黄色い小花を咲かせる
あふ:こらえる。堪える
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 恋ふる日の日長くしあればみ園生の 韓藍の花の色に出でにけり
- 次の歌
- 萩の花咲けるを見れば君に逢はず まことも久になりにけるかも