- 歌の意味
- 萩の花が咲いているのを見ると、あなたに逢わずに、本当に久しくなってしまったことだ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2280
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
萩の花が咲いているのを見て、恋人に逢わないまま本当に長い時が過ぎたことに気づく歌である。萩の開花という季節の移ろいによって、逢えない時の長さを実感している。本巻の第二千二百四十四首の稲の刈り入れまで逢えないという歌と同じく、季節の変化で逢えない時の長さを示している。
初句「萩の花」は萩の花がの意である。
二句「咲けるを見れば」は咲いているのを見るとの意である。
三句「君に逢はず」はあなたに逢わずにの意で、字余りの句である。
四句「まことも久に」は本当に久しくの意である。
結句「なりにけるかも」の「けり」「かも」は詠嘆である。時の経過に気づいた感慨を示して結ぶ。
まこと:本当。真実
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 我が里に今咲く花のをみなへし 堪へぬ心になほ恋ひにけり
- 次の歌
- 朝露に咲きすさびたる月草の 日くたつなへに消ぬべく思ほゆ