秋萩の花野のすすき穂には出でず
我が恋ひわたる隠り妻はも
- 歌の意味
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秋萩の咲く花野のすすきが穂を出さないように、表に出さずに私が恋い続けている、人目を忍ぶ妻よ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2285
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
秋萩の咲く花野のすすきが穂を出さないように、表に出さずに恋い続けている隠り妻を思う歌である。人目を忍んで逢う妻への深い思いが、「隠り妻はも」の詠嘆に込められている。前の第二千二百八十三首と同じく「穂には出でず」の表現で忍ぶ恋を詠んでいる。
初句「秋萩の」は秋萩のの意である。
二句「花野のすすき」は花の咲く野のすすきの意である。
三句「穂には出でず」は穂を出さずにの意で、第二千二百八十三首の四句と同じ趣旨である。上の句は忍ぶ恋の比喩となっている。
四句「我が恋ひわたる」は私が恋い続けるの意である。
結句「隠り妻はも」の「隠り妻」は人目を忍ぶ妻、「はも」は詠嘆である。
こもりづま:人目を忍んで逢う妻。家に籠もっている妻
はなの:花の咲いている野
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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いささめに今も見が欲し秋萩の しなひにあるらむ妹が姿を
- 次の歌
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我が宿に咲きし秋萩散り過ぎて 実になるまでに君に逢はぬかも