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我が宿の葛葉日に異に色づきぬ
来まさぬ君は何心ぞも

歌の意味
我が家の葛の葉は日ごとにますます色づいた。おいでにならないあなたは、どういうお気持ちなのだろう。
鑑賞
巻第十 秋相聞 2295

詞書「黄葉に寄す」
 家の葛の葉が日ごとに色づいていくのに、訪れない恋人はどういうつもりなのかと問い詰める歌で、題詞は「黄葉に寄す」である。葛の葉の色づきが、恋人の訪れを待つ時の長さを示している。秋雑歌の第二千二百八首の岡の葛葉の色づきに対し、この歌は家の葛葉の色づきを詠み、そこに訪れない恋人への恨みを重ねている。

 初句「我が宿の」は私の家のの意である。
 二句「葛葉日に異に」の「日に異に」は日ごとにますますの意である。
 三句「色づきぬ」の「ぬ」は完了で、ここで三句切れとなる。
 四句「来まさぬ君は」はおいでにならないあなたはの意である。
 結句「何心ぞも」は何の心か、どういうつもりかの意で、「ぞ」「も」は強意と詠嘆である。問い詰める形で結ぶ。

くずは:葛の葉
出典
万葉集
前の歌
秋されば雁飛び越ゆる龍田山 立ちても居ても君をしぞ思ふ
次の歌
あしひきの山さな葛もみつまで 妹に逢はずや我が恋ひ居らむ