- 歌の意味
- 山のさねかずらが紅葉するまで、恋人に逢わずに私は恋い続けているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2296
詞書は前の歌に続き「黄葉に寄す」
山のさねかずらが紅葉するまでの長い間、恋人に逢えずに恋い続けるのだろうかと嘆く歌である。蔓草の紅葉という季節の進みが、逢えない時の長さを示している。前歌の葛の葉の色づきに続き、この歌もさねかずらという蔓草の紅葉を詠み、二首で蔓草の色づきに逢えない時の長さを重ねている。
初句「あしひきの」は「山」にかかる枕詞である。
二句「山さな葛」はさねかずらという蔓草の意である。
三句「もみつまで」の「もみつ」は紅葉する意で、紅葉するまでの意となる。
四句「妹に逢はずや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「む」と係り結びをなす。
結句「我が恋ひ居らむ」は私は恋い続けているのだろうかの意である。
さなかづら:サネカズラの古名とされる蔓草
もみつ:紅葉する。色づく
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 我が宿の葛葉日に異に色づきぬ 来まさぬ君は何心ぞも
- 次の歌
- 黄葉の過ぎかてぬ子を人妻と 見つつやあらむ恋しきものを