しぐれ降る暁月夜紐解かず
恋ふらむ君と居らましものを
- 歌の意味
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しぐれの降る夜明け前の月夜に、紐を解かずに恋い慕っているであろうあなたと、一緒にいられたらよいのに。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2306
詞書は前の歌に続き「問答」
しぐれの降る夜明け前の月夜に、紐を解かずに恋い慕っているであろう恋人と一緒にいたいと願う歌で、前歌の第二千三百五首と問答をなす。前歌の、噂のために着物のまま独り寝をするという嘆きに答え、そのような恋人と共にいられたらと応じている。二首は離れて互いを思う男女の心を詠み交わしている。
初句「しぐれ降る」はしぐれの降るの意である。
二句「暁月夜」は夜明け前の月の出ている夜の意である。
三句「紐解かず」は紐を解かずにの意で、前歌の「まろ寝」を受けている。
四句「恋ふらむ君と」の「らむ」は現在推量で、恋い慕っているであろうあなたとの意である。
結句「居らましものを」の「まし」は反実仮想、「ものを」は逆接、詠嘆である。共にいたいと願って結ぶ。
あかときづくよ:夜明け前の月の出ている夜
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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旅にすら紐解くものを言繁み まろ寝ぞ我がする長きこの夜を
- 次の歌
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黄葉に置く白露の色端にも 出でじと思へば言の繁けく