黄葉に置く白露の色端にも
出でじと思へば言の繁けく
- 歌の意味
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紅葉に置く白露の色のように、ほんのわずかでも表に出すまいと思っているのに、噂がうるさいことよ。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2307
詞書は前の歌に続き「問答」
紅葉に置く白露がその色に染まるように、ほんのわずかでも恋を表に出すまいと思っているのに、人の噂がうるさいと嘆く歌である。次歌の第二千三百八首と問答をなすと考えられる。前の問答の第二千三百五首の噂に妨げられる恋と同じく、噂の煩わしさを詠んでいる。
初句「黄葉に」は紅葉にの意である。
二句「置く白露の」は置く白露のようにの意である。
三句「色端にも」の「色端」は色のほんの端、わずかな色の意で、上の句はその序となっている。
四句「出でじと思へば」の「じ」は打ち消し意志で、表に出すまいと思っているのにの意となる。
結句「言の繁けく」の「繁けく」は「繁し」のク語法で、噂がうるさいことよの意となる。
いろは:色のほんの端。わずかな色
ことしげし:人の噂がうるさい
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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しぐれ降る暁月夜紐解かず 恋ふらむ君と居らましものを
- 次の歌
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雨降ればたぎつ山川岩に触れ 君が砕かむ心は持たじ