あしひきの山かも高き巻向の
崖の小松にみ雪降りくる
- 歌の意味
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山が高いからだろうか、巻向の崖の小松に雪が降ってくる。
- 鑑賞
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巻第十 冬雑歌 2313
詞書は前の歌に続き「冬雑歌」
巻向の崖の小松に雪が降ってくるのを見て、山が高いからだろうかと推し量る歌である。春雑歌の人麻呂歌集の一連で霞の立つ地として詠まれた巻向が、冬雑歌では雪の降る地として詠まれており、巻頭の春の巻向と冬の巻向とが呼応している。
作者の柿本人麻呂は飛鳥時代、持統朝から文武朝にかけて活躍した宮廷歌人である。この歌は左注によって「柿本人麻呂歌集」に出ると記される歌で、人麻呂自身の作か、人麻呂が書き留めた他人の歌かは定かでない。
初句「あしひきの」は「山」にかかる枕詞である。
二句「山かも高き」の「かも」は疑問の係助詞で、「高き」の連体形と係り結びをなす。山が高いからだろうかの意となる。ここで二句切れとなる。
三句「巻向の」は大和の巻向で、春雑歌の第千八百十三首などにも詠まれた地である。
四句「崖の小松に」は崖の小さな松にの意である。
結句「み雪降りくる」の「み」は美称の接頭語で、雪が降ってくるの意である。
こまつ:小さな松
みゆき:雪。「み」は美称の接頭語
- 作者
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柿本人麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が袖に霰た走る巻き隠し 消たずてあらむ妹が見むため
- 次の歌
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巻向の桧原もいまだ雲居ねば 小松が末ゆ沫雪流る