- 歌の意味
- 夕方になると袖が寒い。高松の山の木々の一本一本に雪が降り積もっている。
- 鑑賞
-
巻第十 冬雑歌 2319
詞書は前の歌に続き「雪を詠む」
夕方になって袖の寒さを感じ、高松の山の木々の一本一本に雪が降り積もっているのを見た歌である。身に感じる寒さと、目に映る雪景色とが重なり、冬の夕暮れの情景が描かれている。秋雑歌の第二千二百三十三首などで詠まれた高松の山が、冬雑歌では雪の山として詠まれている。
初句「夕されば」は夕方になるとの意である。
二句「衣手寒し」の「衣手」は袖の意で、袖が寒いの意である。ここで二句切れとなる。
三句「高松の」は高円の地とされる。
四句「山の木ごとに」は山の木々の一本一本にの意である。
結句「雪ぞ降りたる」の「ぞ」は強意の係助詞で、「たる」の連体形と係り結びをなす。
ころもで:袖
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 夜を寒み朝戸を開き出で見れば 庭もはだらにみ雪降りたり
- 次の歌
- 我が袖に降りつる雪も流れ行きて 妹が手本にい行き触れぬか